退職届を出す前に、失業保険を 最大化 するための10の準備項目があります。退職時期の1ヶ月の調整、書類の事前確認、診断書の取得タイミング── どれも退職後では取り返せない準備です。
退職を決めた段階から本記事のチェックリストを順に進めれば、見落としなく給付額を最大化できます。
10項目チェックリスト
退職届提出前の段取り。
項目1: 被保険者期間の境目チェック
確認内容
雇用保険の被保険者期間が 9年11ヶ月や19年11ヶ月 の方は、1ヶ月延長で給付日数が増える可能性。
境目と効果
| 期間境目 | 自己都合 | 会社都合(45〜59歳) |
|---|---|---|
| 9年→10年 | 90→120日(+30日) | 270→330日(+60日) |
| 19年→20年 | 120→150日(+30日) | 330→330日(同じ) |
賃金日額6,750円の場合、+30日で 約20万円 の差。
アクション
入社年月を確認し、退職時期を調整できるなら境目を越えるタイミングを選択。
項目2: 退職時期の最適化
賃金算定基礎期間
賃金日額は退職前 6ヶ月 の総支給額平均で算出。残業代が多い時期を含めると賃金日額が上がります。
月末と月初
月末退職の方が、その月の賃金が算定に含まれやすく、賃金日額が高くなる傾向。
賞与は除外
賃金日額の算定基礎には賞与は含まれません。賞与受給後の退職が家計上有利。
項目3: 離職票の離職理由欄
重要性
離職理由欄の記載が、ハローワークでの認定区分(自己都合・会社都合・特定理由)を決定。
記載の希望
- 通常の自己都合 → 「労働者の都合による離職」
- 会社都合 → 「事業主の都合による離職」
- 特定理由(病気・介護・転勤等)→ 該当事由を明記
退職届を提出する前に会社の人事部門と相談。
項目4: 雇用保険被保険者証の所在確認
入社時に発行されている雇用保険被保険者証の所在を確認。失くしている場合、ハローワークで再発行可能(即日発行)。
項目5: 賃金台帳・給与明細の保管
退職前6ヶ月の給与明細を すべて保管。離職票の賃金額に異議がある場合の証拠。
項目6: 退職金の手続き
「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出することで、退職金の優遇課税が適用。提出しないと退職金額の 20.42% が源泉徴収され、後日確定申告で還付。
項目7: 健康保険切替の検討
退職後の健康保険は3つの選択肢:
- 任意継続(在職時の健康保険を継続、最長2年)
- 国民健康保険(市町村で加入)
- 配偶者の扶養(年収条件あり)
それぞれの保険料を試算して、最も安い選択を。詳しくは退職後の健康保険記事を参照。
項目8: 国民年金の手続き
退職と同時に厚生年金から国民年金に切替。市町村窓口で手続き。
支払い困難な場合は 免除制度 の申請を検討。
項目9: 住民税の確認
住民税は前年所得ベース。退職後も支払い継続が必要。
退職時期によって徴収方法が変わる:
- 1〜5月退職: 残額を最終給与で一括徴収
- 6〜12月退職: 普通徴収(自分で支払い)に切替
項目10: 病気・介護等の診断書
特定理由離職者の認定を受けたい場合、退職前の診断書取得が必須。退職後の取得では遡及的な証明となり認定が困難。
退職届提出後にやること
退職届を提出してから退職日まで、追加で確認すべき事項。
引き継ぎ書類の作成
業務の引き継ぎだけでなく、自分の手元に残すべき書類を整理:
- 業務上の連絡先
- 業務マニュアル
- 自分の評価記録(参考資料として)
健康保険の任意継続申請
退職日から 20日以内 に申請が必要。期限超過で任意継続不可。
退職証明書の発行依頼
転職時に求められる場合があります。退職時に発行依頼。
退職金の入金確認
退職金の支給時期を会社に確認。1〜3ヶ月後の支給が一般的。
退職後すぐにやること
退職翌日〜2週間
- 健康保険の切替手続き(任意継続なら20日以内)
- 国民年金の手続き(市町村窓口)
- 離職票の到着確認
退職後2週間〜1ヶ月
- 離職票を受け取り、ハローワークで求職申込み
- 雇用保険受給説明会の出席
- 国民健康保険軽減措置の申請(該当者)
退職後1ヶ月〜2ヶ月
- 待期7日経過 → 給付制限期間
- 第1回認定日に向けた求職活動実績の確保
- 教育訓練給付の利用検討(給付制限解除)
あなたのケースで準備項目を整理
退職予定日・年齢・被保険者期間を入れると、ご自身に必要な準備項目とスケジュールが表示されます。
出典・参考
最終更新: 2026年5月6日 改訂履歴: 2026/04/26 — 初版公開