2026/05/12 更新

失業保険は何日もらえる?年齢 × 期間 × 退職理由の完全早見表

失業保険(基本手当)の所定給付日数は 90〜360 日。年齢区分 5 段階 × 被保険者期間 5 段階 × 退職理由の組み合わせで決まります。自己都合・会社都合・特定理由離職者・就職困難者の全パターンを早見表で網羅し、自分のケースを 30 秒で確認できます。

「失業保険って結局、何ヶ月もらえるの?」── 退職を考え始めた人がまず気になる問いです。答えは退職理由・年齢・被保険者期間の組み合わせで動き、最短 90 日から最長 360 日まで 4 倍の差が出ます。

ここでは全パターンを 4 つの早見表に整理しました。自分の年齢と勤続年数を当てはめれば、30 秒で給付日数の見当がつきます。

給付日数を決める 3 つの軸

給付日数は次の式の組み合わせで決まります。

所定給付日数 = f(退職理由, 年齢区分, 被保険者期間)

退職理由はざっくり 3 カテゴリに分かれます。

  1. 一般受給資格者(自己都合・定年・正当な理由なしの離職)
  2. 特定受給資格者・特定理由離職者(会社都合・契約満了・正当な理由のある自己都合)
  3. 就職困難者(障害・難病・社会的な理由で就職が著しく困難な方)

それぞれにあとで紹介する早見表が対応します。

早見表 ①:一般受給資格者(自己都合・定年)

被保険者期間所定給付日数
1 年未満受給資格なし
1〜10 年未満90 日
10〜20 年未満120 日
20 年以上150 日

このカテゴリでは年齢区分は影響しません。被保険者期間 1 年未満の人は原則として受給資格そのものが発生しないので注意してください。

自己都合退職には待期 7 日に加えて、給付制限 1 ヶ月(2025 年 4 月の改正で 3 ヶ月から 1 ヶ月に短縮)があります。給付日数も会社都合の半分以下に抑えられる構造です。退職時期を 1 ヶ月後ろにずらして 10 年到達まで持っていけば、給付日数が 30 日伸びるケースもあります。詳細は自己都合退職の記事を参照してください。

早見表 ②:特定受給資格者・特定理由離職者

年齢区分1 年未満1〜5 年未満5〜10 年未満10〜20 年未満20 年以上
30 歳未満90 日90 日120 日180 日―
30〜35 歳未満120 日180 日210 日240 日―
35〜45 歳未満150 日240 日270 日270 日―
45〜60 歳未満180 日240 日270 日330 日―
60〜65 歳未満150 日180 日210 日240 日―

このカテゴリは年齢と被保険者期間の両方が効いてきます。最長は 45〜60 歳未満で 10〜20 年勤続の会社都合離職、330 日です。

特定受給資格者 に該当するのは、倒産・解雇・退職勧奨、賃金不払いや大幅減額、過度の時間外労働、上司・同僚からの嫌がらせなどで離職した方。

特定理由離職者 に該当するのは、有期雇用契約で更新を希望したが叶わなかった方、病気・けが・妊娠出産育児・介護、配偶者の転勤、会社移転による通勤困難などで離職した方です。特定理由離職者のうち、契約更新されなかった有期雇用契約者は給付日数も特定受給資格者と同等の扱いになります。

詳しくは会社都合の給付日数解説を参照してください。

早見表 ③:就職困難者

年齢区分1 年未満1 年以上
45 歳未満150 日300 日
45〜65 歳未満150 日360 日

就職困難者に該当するのは、身体障害者(障害者手帳所持者)、知的障害者・精神障害者、社会的事情で就職が著しく困難な方(保護観察中の方など)です。

うつ病などの精神疾患でも、医師の診断書をもとに就職困難者と認定されるケースがあります。詳しくは病気・うつで失業保険を 300 日受給する条件を参照してください。

早見表 ④:高年齢求職者給付金(65 歳以上・一時金)

65 歳以上で離職した方は基本手当ではなく、別制度の対象になります。

被保険者期間給付日数
1 年未満30 日分
1 年以上50 日分

最大の違いは、月々の振込ではなく 一時金として一括支給される こと。老齢年金との併給ができる点も利点です。詳細は65 歳前後の退職判断記事を参照してください。

自分の日数を 3 ステップで確認する

ステップ 1:離職理由を確定する

離職理由該当する早見表
自己都合・定年・契約期間満了で更新希望なし早見表 ①
会社都合(解雇・倒産・退職勧奨)早見表 ②
契約期間満了で更新希望ありだが叶わなかった早見表 ②(特定理由離職者)
病気・介護・妊娠・通勤困難早見表 ②(特定理由離職者)
障害・難病等早見表 ③(就職困難者)
65 歳以上早見表 ④(高年齢求職者給付金)

ステップ 2:離職日時点の年齢を確認する

判定基準は 離職日時点 の年齢です。離職後の年齢変化は反映されません。

たとえば離職日が 44 歳 11 ヶ月の方は「35〜45 歳未満」、離職日が 45 歳 0 ヶ月の方は「45〜60 歳未満」。1 ヶ月の差で年齢区分が変わるケースがあるので、誕生日と退職日の前後関係はチェックしておきましょう。

ステップ 3:被保険者期間を通算する

複数の会社を渡り歩いている場合、被保険者期間は通算できます(途中で受給していなければ)。判定の境目は、1 年未満/1〜5 年未満/5〜10 年未満/10〜20 年未満/20 年以上の 5 区分です。

退職時期を 1 ヶ月ずらすと何日変わるか

退職時期に選択肢があるなら、被保険者期間や年齢区分の境目を越えるかどうかで給付日数が大きく変わります。

ケース A:自己都合・9 年 11 ヶ月勤続

  • 9 年 11 ヶ月で退職:90 日
  • 10 年到達まで延長:120 日(+30 日)

賃金日額 6,750 円なら、30 日 × 6,750 円 = 202,500 円の差。

ケース B:会社都合・44 歳 11 ヶ月・15 年勤続

  • 44 歳 11 ヶ月で退職:270 日(35〜45 歳未満区分)
  • 45 歳 0 ヶ月まで延長:330 日(+60 日)

賃金日額 8,870 円(45〜59 歳上限)なら、60 日 × 8,870 円 ≒ 53 万円の差。

ケース C:会社都合・19 年 11 ヶ月勤続

  • 19 年 11 ヶ月で退職:270 日(35〜45 歳未満区分)または 330 日(45〜60 歳未満区分)
  • 20 年到達まで延長:同じ(変わらず)

被保険者期間 20 年以上の列は表上「―」となっており、現実的な意味では存在しません。このケースは退職時期延長の効果なしです。

「給付日数」と「受給期間」を混同しない

紛らわしいですが、「給付日数」と「受給期間」は別の概念です。

給付日数 は何日分の基本手当をもらえるか(90〜360 日)。 受給期間 はいつまでに受給を完了する必要があるか(離職日翌日から原則 1 年間)。

たとえば給付日数 330 日の人でも、受給期間 1 年の途中で再就職してしまえば残日数は受給できません。所定給付日数 330 日の人は、受給期間 1 年から手続き期間を引いた範囲内で全期間受給することになります。

病気・育児等で就職できない状態が続く場合は、受給期間延長制度(最長 3 年加算)を申請することで受給可能期間を後ろ倒しにできます。詳細は受給期間延長の記事を参照してください。

給付日数 × 基本手当日額で総額が決まる

給付日数だけでは総額は出ません。基本手当日額 との掛け算ではじめて受給総額になります。

例 1:50 歳・会社都合・18 年勤続・月収 50 万円

項目値
賃金日額16,667 円(50 万円 × 6 ÷ 180)
基本手当日額8,333 円(給付率 50%)
所定給付日数330 日(45〜60 歳未満・10〜20 年未満・会社都合)
総受給額約 2,749,890 円

例 2:30 歳・自己都合・5 年勤続・月収 28 万円

項目値
賃金日額9,333 円
基本手当日額6,205 円
所定給付日数90 日(自己都合・1〜10 年未満)
総受給額約 558,450 円

計算式の詳細は計算方法の解説記事で扱っています。

自分の給付日数と総額を確認する

シミュレーターに年齢・退職理由・加入年数・賃金を入力すると、給付日数と受給総額の試算が一括で出ます。退職時期を 1 ヶ月ずらした場合の比較も、入力値を変えて試せます。

シミュレーターで給付日数と総額を試算する →

出典・参考

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