2026/05/12 更新

年齢別 失業保険早見表 — 25歳〜64歳の給付率と上限額

年齢別の賃金日額上限・基本手当日額上限・給付日数の早見表。20代の若手から60代の定年前まで、自己都合・会社都合別の総額を比較。30歳・45歳・60歳の年齢境目で生まれる給付額の差を整理しました。

「同じ年収なのに、後輩より自分のほうが失業保険が少ないっておかしくない?」── たまたま昇給直後に退職した先輩や、年齢の境目をまたいだ同期から、こういう疑問を投げられることがあります。雇用保険は 年齢区分で賃金日額の上限・基本手当日額の上限・給付日数がそれぞれ別物に切り替わるので、月収が同じでも結果が違う、というのは普通に起こります。

ここでは 29 歳以下・30 〜 44 歳・45 〜 59 歳・60 〜 64 歳の 4 区分について、上限額と給付日数の境目を一覧で整理し、退職時期を選べる人がどこを意識すべきかをまとめます。

年齢区分別の上限額

賃金日額(退職前 6 ヶ月の総支給額 ÷ 180)と基本手当日額(賃金日額 × 給付率)には、どちらも年齢区分ごとの上限が設定されています。令和 7 年 8 月改定後の金額は次のとおり。

年齢区分賃金日額上限基本手当日額上限
29 歳以下14,510 円7,255 円
30 〜 44 歳16,110 円8,055 円
45 〜 59 歳17,740 円8,870 円
60 〜 64 歳16,940 円7,623 円

45 〜 59 歳が制度上の上限ピーク。60 〜 64 歳は給付率の下限も落ちるため、上限・下限の両側から目減りする設計になっています。

月収 40 万円・5 年勤続・会社都合で比較する

「同じ月収・同じ勤続年数」だと年齢でどこまで変わるのか、シミュレーターで試算した結果を並べます。

年齢賃金日額基本手当日額給付日数総額
28 歳13,333 円6,667 円90 日約 60 万円
32 歳13,333 円6,891 円210 日約 145 万円
38 歳13,333 円6,891 円270 日約 186 万円
45 歳13,333 円7,407 円270 日約 200 万円
50 歳13,333 円7,407 円270 日約 200 万円
60 歳13,333 円6,000 円(給付率 45%)210 日約 126 万円

28 歳と 45 歳で総額が 3 倍以上違うのは、給付日数の差(90 日 vs 270 日)と日額の差が合わさるからです。逆に 60 歳に到達すると給付率が 45% に切り替わり、5 年勤続なら 50 歳のときより 70 万円以上も総額が下がります。

年齢別 給付日数の早見

自己都合(一般受給資格者)

自己都合退職のときは年齢区分が影響せず、被保険者期間だけで決まります。

被保険者期間給付日数
1 〜 10 年未満90 日
10 〜 20 年未満120 日
20 年以上150 日

20 年以上勤めた人でも 150 日が上限。会社都合との差はここで大きく開きます。

会社都合(特定受給資格者)

年齢区分1 〜 5 年5 〜 10 年10 〜 20 年
30 歳未満90 日120 日180 日
30 〜 35 歳180 日210 日240 日
35 〜 45 歳240 日270 日270 日
45 〜 60 歳240 日270 日330 日
60 〜 65 歳180 日210 日240 日

最長は 45 〜 60 歳・10 〜 20 年勤続の 330 日。中堅以降の世代を会社都合で押し出した場合の手厚さが、ここに現れています。

年齢境目の退職時期

退職時期を自分で選べる人にとって、年齢の境目をまたぐかどうかは小さくない判断材料になります。

29 歳 11 ヶ月 vs 30 歳 — 賃金日額の上限が 14,510 円から 16,110 円に上がります。月収 50 万円以上の人なら、給付額がおおむね 1 割ほど増えます。

44 歳 11 ヶ月 vs 45 歳 — 会社都合の場合、被保険者期間 10 〜 20 年で給付日数が 270 日 → 330 日(+ 60 日)に増えます。日額が同じでも、これだけで総額が 50 万円前後上振れする計算。退職時期が選べるなら 45 歳到達を待つ意味は大きいです。

59 歳 11 ヶ月 vs 60 歳 — ここだけは「早く辞めたほうが有利」の方向に振れます。賃金日額上限が 17,740 円から 16,940 円に下がり、給付率の下限も 50% から 45% に落ちるため、ダブルで目減りします。59 歳のうちに退職するほうが手残りは増えやすい年齢境目です。

64 歳 11 ヶ月 vs 65 歳 — 雇用保険の制度そのものが基本手当から高年齢求職者給付金(一時金)に切り替わる最大の境目。年金との組み合わせまで含めた損得は 65 歳前後の退職判断 で扱っています。

給付率の年齢別差

賃金日額が高くなるほど給付率(賃金日額に対する基本手当日額の割合)が下がる「逓減」の仕組みは全年齢共通ですが、下限値が 60 歳以上だけ別設定です。

30 〜 59 歳(共通) — 賃金日額 5,340 円未満は給付率 80%。5,340 円から 13,140 円までは 80% から 50% へなだらかに逓減し、13,140 円を超えると一律で 50%。

60 〜 64 歳(特別) — 5,340 円未満は同じく 80%。5,340 円から 11,800 円までは 80% から **45%**まで逓減し、11,800 円を超えると 45% に張り付きます。

60 〜 64 歳の人が同じ賃金で計算しても他年齢区分より基本手当が小さくなる理由は、この 給付率下限 45% にあります。

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