2026/05/12 更新

求職活動実績、合法的な作り方 — 月2回の最低ラインを最小手間で

失業保険の認定日には4週間で2回以上の求職活動実績が必要。何が実績として認められるか、認められないか、最低限の手間で確実にカウントされる方法を整理しました。応募・職業相談・セミナー受講・職業訓練のそれぞれの実績要件と注意点を解説します。

「求職活動実績、月 2 回必要だけど、毎月律儀に応募し続けるのはしんどい」── 失業保険を受給している人なら一度は通る本音です。本気で転職活動している期間と、ちょっと一息ついて休みたい期間が混在するのが現実なので、その間ずっと月 2 回の応募ペースを維持しろというのは、けっこうな負担になります。

この記事は 不正受給を勧めるものではありません。「求職活動 ふり」「実績 作り方」というキーワードで検索する人の多くは、不正に走りたいというより、雇用保険法とハローワーク運用が認めている範囲のなかで、最小手間で月 2 回を確実にクリアする方法を探しています。その合法ラインを整理するのが本記事の目的です。

求職活動実績の要件

通常の認定対象期間(4 週間)に 2 回以上 の活動実績が必要、というのが基本ライン。給付制限期間中の認定対象期間(受給資格決定〜給付制限明け)は 3 回以上 が必要になります。改正後の自己都合退職(給付制限 1 ヶ月)でもこのルールは残っていて、求職申込みから初回認定日までに 3 回以上、その後は 4 週ごとに 2 回以上、というのが標準的なペースです。

ハローワークが公式に求職活動として認める活動は、求人応募(書類選考・面接、結果が不採用でもカウント)、ハローワークでの職業相談・職業紹介、ハローワーク主催または許可業者主催のセミナー受講、公共職業訓練の受講や適性検査、許可・届出のある民間職業紹介事業者での相談、国家試験・資格試験の受験など。比較的幅広く設計されています。

逆に 認められない のが、求人サイトを見ただけ、求人サイトに登録だけして応募していない、知人に「仕事ない?」と聞いた、求人広告を読んだだけ、履歴書を書いただけ、友人と転職について話し合った、といったあたり。要するに「具体的な行動として記録に残らないもの」は実績にカウントされません。求人検索や情報収集だけでは足りない、というのは多くの人が最初に引っかかる線引きです。

最小手間で月 2 回を確保する組み合わせ

実務的に消耗が少ないパターンをいくつか紹介します。

月 1 回ハローワーク職業相談 + 月 1 回オンライン応募 — もっとも省力なのがこの組み合わせ。ハローワークの窓口で職業相談を受けるだけで 1 回分の実績になります。求人を実際に出してもらう必要はなく、相談だけで OK。所要時間は 15〜30 分程度、混んでいなければあっという間です。これに月 1 回、求人サイトから自分のキャリアに近い求人を 1 社応募すれば、もう 1 回分が立ちます。応募は書類選考が通過しなくても実績になるので、本気度に応じて選んで構いません。

ハローワーク主催のセミナー受講 — ハローワークが主催する「就職活動セミナー」「応募書類の書き方講座」「面接対策講座」などを受講すれば、1 回でセミナー実績 1 回分が立ちます。多くのハローワークで月 1 回以上のペースで開催されていて、参加無料、要予約。所要時間は 1〜2 時間程度。職業相談との組み合わせで月 2 回を完成させるルートとして使えます。

月 2 回のオンライン応募 — 求人サイトから月 2 回の応募で完結させる方法。書類が通らなくてもカウントされるので、応募先選びにそこまで神経質になる必要はありません。ただし「実態のない応募」や「同じ会社への繰り返し応募」は後述の通り不正受給に近いゾーンに入るため、自分のキャリアと近すぎず遠すぎない無難なところを選びます。

認定日に申告するときの書き方

失業認定申告書の「求職活動実績」欄は、活動の種類ごとに記入欄が分かれています。次のような項目を埋めるイメージです。

求人応募の場合 — 応募日、応募方法(インターネット/郵送/持参など)、応募先事業所名、応募職種、応募結果(書類選考中/不採用/面接予定など)。応募完了メールや応募履歴のスクリーンショットを手元に残しておくと、窓口で確認を求められたときにスムーズです。

ハローワーク職業相談の場合 — 相談日、相談内容(例:営業職の求人について)、紹介状の交付有無。相談記録は窓口側にも残るので、ここで虚偽を書く意味はゼロです。

セミナー受講の場合 — 受講日、セミナー名、主催機関、受講証明書の有無。受講証明書はセミナー終了時に配布されるので、認定日まで保管しておきます。

ハローワーク主催のセミナーで使えるもの

実績作りに使いやすいのは、月に何度か定期開催されているセミナー枠です。代表的なところでは、求人検索・応募の基礎講座、応募書類の書き方講座、面接対策講座、自己分析・適性検査、業界別就職セミナー、シニア向け再就職セミナー、女性向けキャリアセミナーなど。ハローワークによって開催ラインナップが違うので、各ハローワーク公式サイトの「求職者向けセミナー一覧」で月別予定を確認してから予約します。事前予約が必要なものと当日参加可のものが混在するので、事前にチェックを。

求人サイトでの応募テクニック

オンライン応募は、外出せずに実績を立てられる手段としてはいちばん楽です。注意点を整理しておきます。

応募実績として通用するサイトは、ハローワークインターネットサービスはもちろん、リクナビ NEXT・doda・マイナビ転職・エン転職などの主要転職サイト、IT・医療・金融といった業界特化型サイトでも問題ありません。サイトの選定そのものは問われませんが、認知度のあるサイトでの応募のほうが「実態がある応募だな」とみなされやすい傾向があるので、ニッチな小規模サイトばかりにせず、メジャーどころを 1〜2 つ確保しておくと安心です。

応募実績の証跡として、応募完了メールのコピー、応募履歴のスクリーンショット、会社からの返信メールなどをすぐ提示できる状態にしておきます。認定日の窓口で証拠提示を求められることはそう多くありませんが、求められた場合にスマホからすぐ見せられるとスムーズです。

「ふり」のリスク ── ここを越えると不正受給

求職活動の体裁を整えるところまでは合法ですが、実態のない応募形だけの応募 に踏み込むと、不正受給のラインを越えます。

知人の会社に「応募したことにして」と頼んで偽装する、既に勤務中の会社にダミーで応募する、同じ会社に短期間で繰り返し応募する、応募実績の記録そのものを捏造する、といったものはすべて不正受給の対象。発覚すると、受給額の 全額返還 に加えて 3 倍返還命令(受給額の 2 倍の追加納付)が課されます。悪質なケースでは詐欺罪での刑事告発もあり、今後の雇用保険受給資格が事実上剥奪されます。

「バレないだろう」という見立てもどんどん成立しにくくなっていて、マイナンバーと給与・税務データの連携が進むなかで、雇用形態や勤務実態の照合は以前より精度が上がっています。「ふり」を完璧に隠し通すコストを払うくらいなら、最初から合法ラインで最小手間の組み合わせを使うのが現実的、というのが正直なところです。

月 2 回をクリアできなかった場合

実績が足りなかった認定対象期間は、その分の基本手当が 不支給 になります。「その 4 週間ぶんがゼロになる」だけで、給付日数の消化がストップする(残日数は減らない)ため、後で取り返す余地はあります。ただし受給期間(離職日翌日から 1 年)は止まらず進むので、何度も実績不足を起こすと、最後まで使い切れずに 1 年が来てしまうリスクがあります。

ハローワーク運用次第ですが、次回認定日までに前回不足分を含めて 4 週で 5 回以上の活動実績を積めば、前回の不支給分が復活する場合があります。「あ、足りないかも」と気づいた時点で次の認定までに集中して回数を積むと、救済される可能性があるということ。とはいえ救済は確実ではないので、毎回 2 回以上を堅く積み上げるのが基本戦略です。

給付制限期間中の実績作り

自己都合退職の方が給付制限期間中(改正後は 1 ヶ月)に必要な実績は 3 回以上。受給資格決定後の特例ルールで、通常の 4 週 2 回より一段重い設定になっています。給付制限明けの初回認定日には、求職申込みからの累計で 3 回以上の実績が必要、と覚えておいてください。

なお、教育訓練給付の対象講座を受講開始すれば給付制限が 0 ヶ月に解除されるという別ルートもあります。経済効果が大きいので、給付制限期間が気になる方は給付制限 1 ヶ月化の記事もあわせて確認してみてください。

内定が出てしまった場合

求職活動を続けていると、ふとした拍子に内定が出ることもあります。

内定 → 入社決定 のパターンでは、求職申込みの翌日以降の内定で、給付日数の 3 分の 1 以上を残しての就職なら 再就職手当 の対象になる可能性が出てきます。残日数 3 分の 1 以上で 60 %、3 分の 2 以上で 70 % が支給されるので、後半に決まるより前半で決まるほうが圧倒的に得をします。詳しくは再就職手当の完全ガイドを参照してください。

内定辞退 をする場合、辞退自体は問題ありません。応募・面接段階で立てた求職活動実績はそのままカウントされていますし、次の応募活動を続ければ受給は継続できます。ただし、給付制限期間中にハローワーク経由で紹介された求人を正当な理由なく辞退すると、給付制限期間が延長される可能性があるので、辞退理由は明確に整理しておくのが安全です。

あなたの認定スケジュールと必要実績数を確認

退職予定日と退職理由を入れれば、認定日のスケジュールと各認定までに必要な実績回数が出ます。

シミュレーターで自分のケースを計算する →

出典・参考

あなたの場合の金額を
確認しましょう

年齢・月収・退職理由を入力するだけ。1 分で目安が分かります。

シミュレーターを使う

無料 ・ 登録不要 ・ 2025年改正対応