65歳以上

8分で読了 ・ 2026/05/06 更新

高年齢求職者給付金の完全ガイド — 30日 or 50日の判定と老齢年金併給

65歳以上で離職した方が対象の高年齢求職者給付金。被保険者期間1年で判定が30日 or 50日に分かれ、一時金として一括支給。老齢年金との併給可能、申請手続き、給付額の試算、64歳11ヶ月退職との比較を整理しました。

65歳以上で離職した方は、基本手当ではなく 高年齢求職者給付金 という別制度の対象になります。一時金として一括支給され、老齢年金と併給可能。65歳到達前後の退職判断で総受給額が変わる重要な制度です。

高年齢求職者給付金とは

基本手当との違い

項目基本手当(〜64歳)高年齢求職者給付金(65歳〜)
支給形態月別(4週ごとの認定)一時金(一括)
給付日数90〜330日30日 or 50日
老齢年金との併給不可可能
給付制限自己都合は1ヶ月なし
待期7日7日

最大の違いは「老齢年金と同時にもらえるか」と「月別 vs 一時金」の2点です。

給付日数の判定

被保険者期間で判定

被保険者期間給付日数
1年未満30日分
1年以上50日分

「30日以上の差」で20日分、月収ベースで10〜15万円の差。

65歳以上で離職する場合の被保険者期間

65歳以上の方は、それまでの長い職歴で被保険者期間が長期化していることが多く、ほとんどが 50日分 の対象となります。

給付額の計算

給付額 = 基本手当日額 × 給付日数
基本手当日額 = 賃金日額 × 給付率
賃金日額 = 退職前6ヶ月の総支給額 ÷ 180

上限額(令和7年8月1日改定)

65歳以上の方は 60〜64歳の上限額 が適用されます。

  • 賃金日額上限: 16,940円
  • 基本手当日額上限: 7,623円

計算例:65歳・月収40万円・10年勤続のTさん

  • 賃金日額: 13,333円
  • 給付率: 約45%(60〜64歳区分の上限)
  • 基本手当日額: 約6,000円
  • 被保険者期間1年以上 → 50日
  • 給付額: 6,000円 × 50日 = 300,000円

老齢年金との併給メリット

65歳以降の特権

高年齢求職者給付金は、老齢厚生年金・老齢基礎年金と 併給可能。基本手当(〜64歳)が年金停止される設計と決定的に異なります。

併給時の合計額

ケース:65歳・月収40万円・10年勤続・月額18万円の老齢厚生年金を受給見込みのUさん

  • 高年齢求職者給付金: 300,000円(一時金)
  • 老齢年金: 18万円 × 12ヶ月 = 216万円
  • 合計(年間): 246万円

64歳までに退職して基本手当を受給する場合と比較すると、年金停止期間(約6ヶ月)の影響でほぼ相殺されますが、65歳以降の方は 手間がほとんどなし(一時金で完結)。

詳しくは年金と失業保険を同時にもらう方法を参照してください。

申請手続き

必要書類

  • 離職票-1, 2
  • マイナンバーカード
  • 印鑑
  • 預金通帳

申請の流れ

  1. ハローワークで求職申込み
  2. 受給資格決定 → 受給資格者証の発行
  3. 待期7日間
  4. 待期明けに 失業認定(1回のみ)
  5. 認定後、3〜5営業日で 一括振込

基本手当のような4週ごとの認定はありません。1回の認定で給付金額全額が支給されます。

申請期限

離職日翌日から 1年以内 に求職申込み

期限を過ぎると受給できません。退職後はできる限り早めに(1〜2ヶ月以内に)求職申込みを推奨。

受給後の状況

求職活動の継続

一時金として一括支給された後も、求職活動を続ける義務があるかは原則「あり」ですが、4週ごとの認定や活動実績の申告は不要です。

再就職した場合

受給後すぐに再就職しても、給付金の返還は不要です(既に一括支給済み)。

再離職時の再受給

再就職後、再び65歳以上で離職した場合、新たに被保険者期間を満たせば再受給可能。ただし1年未満は30日分のみ。

65歳以降の雇用保険の特殊論点

65歳以降に新規雇用される場合

65歳以降に新たに雇用された場合も、雇用保険の被保険者となります。離職時に再度高年齢求職者給付金の対象。

高年齢被保険者という区分

65歳以降は「高年齢被保険者」という区分で、雇用保険料は本人・事業主それぞれの負担あり。

高年齢継続被保険者

65歳以前から同じ会社で65歳を超えて勤務を続ける方は、「高年齢継続被保険者」となります。離職時の取扱いは高年齢求職者給付金と同じ。

あなたのケースで給付額を試算

退職予定年齢・賃金・被保険者期間・年金受給予定を入れると、64歳/65歳退職の比較が試算できます。

シミュレーターで自分のケースを計算する →

出典・参考


最終更新: 2026年5月6日 改訂履歴: 2026/05/01 — 初版公開

あなたの場合の金額を
確認しましょう

年齢・月収・退職理由を入力するだけ。1 分で目安が分かります。

シミュレーターを使う

無料 ・ 登録不要 ・ 2025年改正対応