65歳以上

8分で読了 ・ 2026/05/06 更新

60歳定年後の継続雇用満了と失業保険 — 嘱託契約終了後のケース

60歳定年後に継続雇用された方が、嘱託契約満了で離職した場合の失業保険。65歳までは基本手当の対象、65歳以降は高年齢求職者給付金。継続雇用中の賃金低下と高年齢雇用継続給付の併用、定年後5年の最適化を整理しました。

60歳定年制の会社では、定年後に 嘱託契約 で継続雇用されるケースが一般的です。65歳の継続雇用満了で離職する場合の失業保険を整理します。

60歳以降の雇用保険の枠組み

60〜64歳: 通常の被保険者

  • 雇用保険料は通常通り天引き
  • 離職時は基本手当(特定理由離職者として認定可)
  • 賃金日額の年齢区分上限: 16,940円
  • 基本手当日額の上限: 7,623円

65歳以降: 高年齢被保険者

  • 65歳以降の雇用保険料は本人・事業主の双方負担
  • 離職時は高年齢求職者給付金(30日 or 50日の一時金)
  • 老齢年金との併給可能

詳しくは高年齢求職者給付金の完全ガイドを参照してください。

継続雇用満了の認定

特定理由離職者として認定

60歳定年後の継続雇用契約が満了して離職した場合、契約期間満了として 特定理由離職者 に該当します。

給付の優遇

  • 給付制限なし
  • 必要被保険者期間6ヶ月以上で資格発生
  • 給付日数も会社都合と同等

60〜64歳の所定給付日数

被保険者期間所定給付日数(特定理由離職者)
1年未満150日
1〜5年未満180日
5〜10年未満210日
10〜20年未満240日

計算例:60歳定年後5年継続雇用→65歳満了のVさん

項目
定年前月収50万円
継続雇用後月収30万円(4割減額)
継続雇用5年後の賃金日額10,000円
給付率約60%(60〜64歳区分)
基本手当日額6,000円
所定給付日数180日(1〜5年・特定理由)or 210日(5〜10年・特定理由)

65歳到達直前で離職した場合

  • 基本手当: 6,000円 × 210日 = 1,260,000円

65歳到達後で離職した場合

  • 高年齢求職者給付金: 6,000円 × 50日 = 300,000円
  • 老齢年金は併給可能

差額 約96万円。ただし65歳以降は年金併給で別の収入源があるため、個別の年金額を含めた総合判断が必要。

高年齢雇用継続給付(在職中の補填)

定年後の継続雇用で 賃金が25%以上低下 した方は、雇用保険から 高年齢雇用継続給付 を受給できます。

制度の概要

  • 対象: 60〜64歳で雇用継続中の方
  • 賃金低下率に応じて、月の賃金の 最大15% を給付
  • 65歳到達月まで継続

計算例

定年前60万円 → 継続雇用後40万円のWさんの場合:

  • 賃金低下率: 33.3%
  • 高年齢雇用継続給付率: 約10%
  • 給付額: 40万円 × 10% = 40,000円/月
  • 5年(60ヶ月)の総額: 240万円

定年後の手取り目減りを補填する大きな制度です。

退職時期の最適化

定年後の退職時期を選べる場合の判断軸。

①: 65歳直前 vs 直後

  • 65歳到達直前: 基本手当の手厚い受給
  • 65歳到達後: 高年齢求職者給付金 + 年金併給

年金月額が高い方は65歳到達後が有利、年金月額が低い方は65歳到達前が有利、というのが大まかな傾向です。

②: 5年勤続境目

5〜10年区分(210日)と1〜5年区分(180日)の境目で30日分の差。継続雇用5年到達直前の方は、1ヶ月延長の検討余地あり。

③: 賃金日額の高い時期

継続雇用中は徐々に賃金が下がる傾向があります。賃金日額が高いうちに退職する方が基本手当日額も高くなる傾向。

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出典・参考


最終更新: 2026年5月6日 改訂履歴: 2026/05/02 — 初版公開

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