「70歳まで働いてきた。退職する場合、失業保険はもらえる?」── 雇用保険被保険者であれば、70歳以上でも高年齢求職者給付金の対象です。
70歳以上の雇用保険被保険者
高年齢被保険者として加入
65歳以降に新たに雇用された方も含めて、雇用保険被保険者になれます。70歳以上でも:
- 週20時間以上 + 31日以上の雇用見込み の条件を満たす
- 雇用保険料は本人・事業主双方が負担
75歳以降の取扱い
75歳到達日以降は、後期高齢者医療制度に加入するため健康保険の被保険者ではなくなりますが、雇用保険被保険者は 75歳以降も継続 可能です。
高年齢求職者給付金の支給
給付額の計算
給付額 = 基本手当日額 × 給付日数(30日 or 50日)
基本手当日額の上限: 7,623円(60歳以降区分)
計算例:72歳・月収25万円・5年勤続のXさん
- 賃金日額: 8,333円
- 基本手当日額: 約4,800円(給付率約58%)
- 給付日数: 50日(1年以上)
- 給付額: 240,000円
老齢年金との関係
在職老齢年金の解除
70歳以上でも在職中は、給与+年金の合計額に応じて在職老齢年金が一部支給停止される場合があります(令和7年: 50万円超)。
退職と同時に在職老齢年金の停止が解除され、満額の年金を受給できます。
高年齢求職者給付金との併給
老齢年金と高年齢求職者給付金は 併給可能。退職→年金満額復活+一時金、というダブル増額が可能です。
健康保険の選択
65〜74歳
国民健康保険または配偶者の扶養が選択肢。継続雇用中なら会社の健康保険を継続。
75歳以降
後期高齢者医療制度 に強制移行。保険料は前年所得ベースで都道府県により異なります。
70歳以降の退職判断
健康と生活設計
70歳以降は健康状態の個人差が大きく、退職判断は経済性だけでなく健康・趣味・家族との時間を含めた総合判断となります。
経済性の観点
- 退職時の高年齢求職者給付金: 数十万円
- 退職後の年金満額受給
- 介護保険の利用可能性
75歳以降の特殊論点
介護保険
- 65歳以上で介護保険第1号被保険者
- 要介護認定を受ければ介護サービス利用可能
後期高齢者医療制度
- 75歳到達と同時に強制加入
- 医療費自己負担は原則1割(一定所得者は2割または3割)
あなたのケースで給付額を試算
退職予定年齢・賃金・被保険者期間を入れると、給付額と年金併給後の収入が試算できます。
出典・参考
最終更新: 2026年5月6日 改訂履歴: 2026/05/03 — 初版公開