「再就職して半年で退職することになった── 失業保険はもう一度もらえる?」
再就職後の早期離職には、特殊な救済ルールがあります。再就職手当を受給した方も、再離職時に前職の残日数を取り戻せる場合があります。
再離職パターンの3区分
パターン①: 再就職手当受給+早期離職
前職退職時に再就職手当を受給した場合、被保険者期間はリセット。再離職後は新たに6ヶ月以上の被保険者期間が必要となるのが原則ですが、救済策があります。
パターン②: 受給後+早期離職
前職退職時に基本手当を満期受給または途中まで受給した場合、被保険者期間はリセット済み。
パターン③: 受給せず転職+早期離職
前職退職時に受給していない場合、被保険者期間は通算継続。
再受給の救済枠
救済の仕組み
受給期間(離職日翌日から1年)以内であれば、前職の残日数を再支給可能
これは特に再就職手当を受給した方への救済です。残日数とは:
残日数 = 前職の所定給付日数 − 受給した日数
- 再就職手当の対象日数(70%または60%が一時金として支給済み)
計算例
ケース:30歳・前職5年勤続・自己都合・所定給付日数90日のQさん
- 待期7日経過後、給付制限1ヶ月明け
- 60日残日数の時点で再就職 → 再就職手当受給
- 再就職手当: 60日 × 70% = 42日分相当を一時金で受給
- 残日数: 60 − 42 = 18日(基本手当として未受給)
→ 再就職後6ヶ月以内に離職した場合、この 18日分 を再支給可能。
救済要件
要件①: 受給期間内
前職の離職日翌日から 1年以内 であること。
要件②: 前職の所定給付日数の3分の1以上を残している(再就職手当受給時)
再就職手当を受給した時点で残日数が3分の1未満だった場合は、救済対象外。
要件③: 求職申込みと受給資格決定
ハローワークで求職申込みを行い、受給資格者証を再発行。
試用期間中の退職
試用期間中の退職は、雇用保険上は通常の退職と同じ扱い。試用期間中であっても被保険者として加入していれば、通常の手続きで再受給可能です。
試用期間退職の特殊論点
- 「会社都合」扱いの可能性: 試用期間中の本採用拒否は実質的に会社都合
- 「特定理由離職者」の認定: 業務との不適合が客観的に確認できる場合
再受給の手続きフロー
ステップ1: 退職
新たな会社を退職。離職票を受け取る。
ステップ2: ハローワークで再受給の申請
- 前職の受給資格者証を持参
- 新たな離職票を提出
- 「前職の残日数の支給」を申請
ステップ3: 待期7日
新たに待期7日が必要。
ステップ4: 給付制限の判定
- 自己都合で前職の給付制限を消化済み → 給付制限なしで支給開始
- 自己都合で前職給付制限未経過 → 残りの給付制限期間を消化
ステップ5: 認定日に従い受給開始
通常の受給フローで残日数を消化。
短期離職を繰り返す場合の注意
5年以内に 2回以上 の自己都合退職を経験すると、給付制限が 3ヶ月 に戻ります。
短期離職→再受給→再離職→再受給というパターンを繰り返すと、給付制限が長期化するペナルティ。
再就職手当の追加受給は不可
前職で再就職手当を受給した方は、過去 3年以内 に再就職手当を受給していると、新たな再就職手当の対象外。
あなたのケースで再受給の可能性を確認
前職の受給状況・再就職時期・再離職時期を入れると、再受給可能な日数と総額が試算できます。
出典・参考
最終更新: 2026年5月6日 改訂履歴: 2026/04/25 — 初版公開